読書したあとはアウトプットしよう2023
君は君の人生の主役になれ
情報
読書日:2023/04/29
目次
- 第一章 学校に支配されないためのメソッド
- 同調圧力に負けるとき
- 社会に適応することで失うもの
- あなたは別に弱くないし、孤独なままに世界と繋がっている
- 先生と僕
- 自分独特の世界を生きる
- あなたはもう恋をしている
- 君もワンチャン狙ってるの?
- ある高校の生徒会室にて
- 善が偽装された世界
- 「自分の言葉で話す」って難しい
- 親からの逃走先を確保する
- あなたの人生を阻害する親という存在について
- 親はいかにして親になったのか
- お金で回る世界
- お金という「可能性」がほしい
- 生きのびるための資本論
- 勉強という名のレジスタンス
- 宿題っていったい何なん?!
- 「成績が伸びない」は本当か?
- あなたは何のために勉強するのか
- 将来の夢は何ですか?
メモ
- 学校生活をコントロールするのは無理なので、子どもはその中で最善をつくそうとしている
- 学校は行事や人間関係のウエイトが大きいので、勉強に集中できない環境
- 学校に行けないことは、本人の問題ではない
- 授業が面白い先生は偶然を拾うのがうまい
- この先生は私の知らない謎を知っている。そんな雰囲気を感じさせる先生からは学びたくなる。その先生の一挙手一投足が気になってしまう。この人は私自身でよくわかっていない自分の欲望について何か知っているんではないかと、そう感じさせるような人は魅力的に感じる。
- 先生が不良品として扱われるというのは、先生をひとりの人間として見ていないから
- 子どもは、自分の経験を大人の正解に寄せて話す。そしてそれは自分を損なうことに繋がってしまう
- 正しさを盲信することで敵を作り、それと戦うことでエネルギーを生み出している人がいる。しかし正しさなんて相対的なものでしかないため、何かしらの根拠を探そうとするものもいる。そうやって人間は正しさを切望するが、自分独特の道を探ってそれが、人生を支えてくれるものとなることもある。
- 正しいことなんてなくて、世界の複雑さに耐えて複雑なことに対して解像度を上げていく努力をするしかない
- 自己肯定感なんてない。人は自分ひとりで自己肯定することなんてできないので諦めるべし。世界に心を開くことが人生の面白み?
- 人間らしさとは一貫性がないこと
- 好きや楽しいには、苦しいが混ざっている。最後に絞り出して好きと言えればそれでよい。
雑感
著者は10代の学生に向けてこの本を書いているようで、学校生活と社会とのつながりについてと、自分なりの人生の生き方を見つけるようなメッセージが込められている。その内容は幅広く、言語、お金についての考え方、生きることの面白さなんかも書かれている。 どちらかというと、中学生・高校生よりも20代ぐらいの人生経験がある方が理解しやすい内容かもしれない。視点を変えるといった意味で、学生が読むとちょっと世界が広がるような本になるのかも。自分が学生のときにこの本と出会っていたらどうなっていただろうか。そんなことを少し考えるぐらいに、自分の考え方を少し変えたほうがいいかもと思える本。
ひとつ課題としてが見つかったことは、教育において「生きる力」とは何なのかという自分への問い。 現代における生きる力とは、お金を稼ぐ能力、家事などの生活力、変化する社会においても職を失わないスキルなどだろうか。場合によっては資産運用や社会保障制度の活用といった個別具体的なことについても含まれるかもしれない。 しかし、人間は目先の衣食住が満たされた状態になると、楽しいこと、おもしろそうなことを見つけようとする。現在の社会でそれを満たすものとして、TikTokやYoutube、ソーシャルゲームが敷居が低くかんたんであるといえる。私は何が言いたいのか。生きるうえで楽しいや面白いは、苦しみや努力の中にまぎれているものもあるし、それを見つけるのも難しい部分はたくさんあるが、長いようで短い人生をどう過ごすのかという問いを本人の中で持つことが大事なのではないだろうか。